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​文化財保護活動

現存唯一の文化財「のぞきからくり」の伝承事業

平成17年に新潟県西蒲区巻町にて、我が国に唯一の現存する 「のぞきからくり」 (新潟市指定有形民俗文化財)に出会って以来、 今日まで、「のぞきからくり」の保存・伝承・普及事業に取り組んでいます。

1.新潟市「水と土の芸術祭」巻・のぞきからくり補修・復元事業(平成21年度)

『のぞきからくり』は、大変貴重な文化財とは言え、その傷みはひどいものでした。

当NPO法人は、「何とか修復したい」という地域 の皆さんの要望に応え、『のぞきからからくり「幽霊の継子いじめ」』の補修・復元に取り組むこととなりました。(平成21年)

 

その結果、中心となる押絵は、江戸時代から今日まで文化財の修復に数多くの実績を持つ、歌舞伎の藤波小道具㈱(東京・浅草)の職人さんの手によって、美しく甦りました。

同時に、建具、経師、金具などの修復は地元新潟の職人さん達の手により進められ、東京と新潟、両職人の連携により素晴らしい修復事業を実現することができました。

 

お披露目は“「のぞきからく り」と邦・洋楽のコラボレーション”と題して、17年度の事業から4年ぶりに地元 の「越王(こしわ)太鼓」の皆さんと祝いました。

2.文化庁「文化遺産を活かした観光振興・地域活性化事業」   「八百屋お七」中ネタ補修と屋台の復元(平成22年~24年度) 

巻の『のぞきからくり』にはもう一つ、「八百屋お七」の中ネタのみが新潟市の指定 有形民俗文化財として存在します。

しかしながらそれを上演するための屋台がないために『のぞきからくり』として市民の目に触れることはありませんでした。


そこで、先に補修された「幽霊の継子いじめ」に加え、「八百屋お七」を公開可能とするために“『のぞきからくり』保存伝承普及事業実行委員会”が組織され、3年計画の事業がスタートしました。

その中で、当NPOは、口上師技能口上のサポートと中ネタ補修・屋台制作を委託されました。

 

屋台制作はNHK大河ドラマの大道具制作等で有名な、つむら工芸㈱(大阪)に依頼し、 中ネタ補修と看板絵の制作は近江八幡の押絵職人(岐阜)さんと、つむら工芸の工房に出張作業という形でお願いしました。

 

こうして出来上がった屋台は平成23年4月28日(土)に巻文化会館大ホールにてお披露目されました。

また、平成24年度には埼玉県、横浜市、大阪市の各歴史博物館に出張展示、口上実 演を行いました

3.新潟市西蒲区・特色ある区づくり事業
「のぞきからくり」保存伝承活性化事業(平成26年~28年度)

4年間に亘る事業で中ネタ・屋台の補修と復元が済み、いよいよ後継者づくりと 普及という課題に取り組むことになりました。

 

口上師と組立技術者の育成のための「のぞきからくり探究講座」と地域への普及と 定着を目指すイベントの2本柱で3ヶ年事業を実施しました。

 

①「のぞきからくり探究講座」と「シンポジウム」(平成26年度)

探究講座の受講者は公募し、新潟市内を中心として、石川や東京からの参加者も含む33名が集まりました。

 

講座は関連分野の特別講座(4回)を含めて全13回、シンポジウムで成果発表を行い、シンポジウムでは保存伝承に寄せる想いが熱く語られ、今後の方向性が示唆されました。

②「のぞきからくり探究講座」と「プレ大道芸フェスティバル」(平成27年度)

翌年の平成27年度は、前年度からの継続受講者22名に、新規受講者11名を加えた33名となり、後継者育成に大きな一歩を踏み出しました。

特別講座もPartⅡを実施し受講者の反応も去年にもまして熱くなりました。

まだ、イベントとしては次年度の本番に向けて「プレ大道芸フェスティバル」を開催しました。

 

③「のぞきからくり探究講座」と「大道芸フェスティバル」(平成28年度)

 

講座はアウトリーチ活動や文化会館での口上実演のための練習が中心となります。

 

そして、3年目の大イベントは「のぞきからくり」を中心に据えた「大道芸フェスティバル」の開催です。プロの大道芸人を巻市文化会館に招き、ご当地の多可良祭りともドッキングしたこのイベントは大変な盛り上がりを見せました。

​このイベントを通して、多くの方々の目に『のぞきからくり』が触れることとなりました。

のぞきからくりパンフレット

※こちらのパンフレット(無料)につきましてはまだ残部がございます。

 ご希望の方はこちらをご確認の上、お申し込みください。

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